裏世界ピクニック3 ヤマノケハイ (ハヤカワ文庫JA)
によって 宮澤 伊織
4.9 5つ星のうち(28人の読者)
裏世界ピクニック3 ヤマノケハイ (ハヤカワ文庫JA)本ダウンロードepub - 内容紹介 知ってる?共犯者って、この世で最も親密な関係なんだって。 季節は秋。DS研でコトリバコの呪いを辛くも退けた空魚と鳥子は裏世界探検の日々へと復帰する。お弁当と農機を持ち込んで異界の草原をのんびり走ったり、大学の後輩が持ち込んだ悩み事の解決に奔走したり、認知科学者・小桜の屋敷に入り浸ったり――そこには常に、怪異たちと閏間冴月の影もあって――そしてふたりを襲う、最大の脅威〈ウルミルナ〉とは? 表に出せない感情同士が激突する女子たちのサバイバル、第3巻! 内容(「BOOK」データベースより) 季節は秋。DS研でコトリバコの呪いを辛くも退けた空魚と鳥子は裏世界探検の日々へと復帰する。お弁当と農機を持ち込んで異界の草原をのんびり走ったり、大学の後輩が持ち込んだ悩み事の解決に奔走したり、認知科学者・小桜の屋敷に入り浸ったり―そこには常に、怪異たちと閏間冴月の影もあって―そしてふたりを襲う、最大の脅威“ウルミルナ”とは?表に出せない感情同士が激突する女子たちのサバイバル、第3巻! 商品の説明をすべて表示する
裏世界ピクニック3 ヤマノケハイ (ハヤカワ文庫JA)の詳細
本のタイトル : 裏世界ピクニック3 ヤマノケハイ (ハヤカワ文庫JA)
作者 : 宮澤 伊織
ISBN-10 : 4150313512
発売日 : 2018/11/20
カテゴリ : 本
ファイル名 : 裏世界ピクニック3-ヤマノケハイ-ハヤカワ文庫ja.pdf
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4巻が出たことを受け、1巻から再読。改めてレビュー。2巻レビューで、裏世界ピクニックはウルマサツキを核とする物語と書いた。そして、この巻でとうとうウルマサツキと裏世界において鳥子と空魚は接触する。鳥子、空魚だけでなく、小桜、その他も含めて。3巻は一つの山場であり、決着でもある。さて裏世界ピクニックはそのタイトルに反して、巻を追うごとに“現実舞台”の話の率が高くなる。1巻:裏世界度:95%(小桜の家への裏世界からの干渉などがあるので100%ではない)2巻:裏世界度:50%3巻:裏世界度:30%という感じか。ウルマサツキという謎に迫るには、かって現実世界にいたウルマサツキについての描写が必要なわけで、それは話者でもある空魚に語らせることはできない。ウルマサツキに迫る=現実世界の物語が濃くなるということだ。裏世界では異世界の探索が目的であるので冒険ファンタジーといえるが、現実世界では怪異の撃退とウルマサツキに関する謎ときがメインのミステリー・アクションとなる。この物語は、そういう二面性があり、どちらも非常に楽しい。タイトルでもある裏世界ピクニック寄りの話にこだわる人もいるようだが、どちらも読みごたえがあると断言できる。空魚も鳥子も、現実世界での立ち振る舞いを苦手とする少女たちなので、現実世界の話ではどこかさえない。この3巻は現実世界=人間の脅威にさらされる物語であり、裏世界よりもある意味、たちが悪い恐怖にさらされる。恐怖と暴力は決してイコールではないはずだが、人間=暴力=恐怖は本当におぞましく恐ろしい。現実世界の少女たちは非力で、受け身で、弱弱しい。裏世界ピクニックは恐怖小説で、ひたひたと忍び寄る恐怖を楽しむという点ではゴシックホラー小説系と思うけど、今作では、少女たちは人間の暴力によるおぞましい恐怖と立ち向かう。そしてウルマサツキだ。空魚たちが人間の暴力にさらされる羽目になるのもウルマサツキが関係する。裏世界で失踪してもなお、現実世界にウルマサツキの影は色濃く残っていて、空魚も鳥子もそうしたウルマサツキの影に苦しむことになる。そして、クライマックスを経て、空魚と鳥子の関係性は変わる。1巻冒頭で白馬の王子様のごとく現れ、空魚を救った鳥子は、今作でも空魚を救う。空魚でなくても、惚れてしまってもやむなしだ。それがたとえ同性の女性同士であっても。そう。この小説は百合がテーマでもあるのだから。空魚はウルマサツキに関して隠し事をしていたことを鳥子に気づかれ、激しく動揺する。空魚にしてみれば、それも鳥子のことを思ってのことだったが、空魚は絶望する。「鳥子がずっと逢いたかった人に逢えて、私が嘘をついてたのもばれて、もう終わりだ。私は愛想をつかされるんだって……」「そんなことないよ、空魚。そんなことない」……泣けるよ!おっちゃんは!
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