銀座Hanako物語――バブルを駆けた雑誌の2000日
によって 椎根和
4.2 5つ星のうち(5人の読者)
銀座Hanako物語――バブルを駆けた雑誌の2000日 epubダウンロード - 内容紹介 「キャリアとケッコンだけじゃ、いや。」 1988年6月、のちに登場することになる女たちを 「まるごと飲みこんだような傑作コピー」を冠して、 日本初の女性向けリージョナル(地域限定)マガジンが誕生。 読者を首都圏在住の27歳女性に想定した この週刊誌の編集スタッフはほとんどが若い女性たち、 86年には男女雇用機会均等法が施行され、 世はバブルの好景気にわいていた。 シャネル、ヴィトン、エルメス、ティファニー、ティラミス、 東京ウォーターフロント、海外旅行、スキー、クリスマスディナー…… 欲ばりな女たちが欲ばりな女たちのためにつくった雑誌は 幾多のブームを生み、社会現象を巻き起こした。 創刊からの怒涛の5年半を、当時の編集長がいきいきと描く。 *巻末に創刊期の「主要目次」付き! 出版社からのコメント ●椎根 和さん×速水健朗さんトークイベント開催! 『銀座Hanako物語』刊行記念 ~1988年創刊日本初女性向けリージョナルマガジン『Hanako』がもたらしたものとは~ ブランドバッグにティファニーのオープンハート、ティラミスを筆頭とするスイーツ…幾多のブームを生んだ『Hanako』の創刊はバブルさなかの1988年、読者対象は首都圏在住の27歳女性だった。 女性総合職の登場で可処分所得も増加、円高で海外旅行も当たり前になり、女性たちのキャリア観やケッコン観は『Hanako』を境に大きく変わっていく。男女雇用機会均等法以後の女性の社会進出と消費をリードし、新米女子編集者たちが活躍した『Hanako』が現在にもたらしたものとは。 日時| 2014年6月5日(木)午後7時~ 会場| 西武池袋本店別館8階 池袋コミュニティ・カレッジ 4番教室 参加チケット| 1,000円(税込) チケット販売| 西武池袋本店書籍館地下1階リブロリファレンスカウンター ご予約・お問合せ| リブロ池袋本店 03-5949-2910 詳しくはこちらから http://www.libro.jp/news/archive/004091.php 速水健朗(はやみず・けんろう) 1973年石川県生まれ。ライター、編集者。コンピュータ誌『週刊アスキー』の編集者を経て、現在はフリーランスとして活動中。主な活動分野は、メディア論、都市論、消費社会研究、団地研究など。著書に『フード左翼とフード右翼――食で分断される日本人』『1995年』『都市と消費とディズニーの夢――ショッピングモーライゼーションの時代』 『ケータイ小説的。―― "再ヤンキー化"時代の少女たち』 ほかがある。 ●バブル期に旺盛に働いた女性たちの人脈記としても超一流の面白さ」(『朝日新聞』5/4) 「雑誌好きとしては、Hanakoの快進撃の様子を読むと、わくわくしてくる」(酒井順子氏『週刊文春』5/22号)、『日経MJ』(3/28)、『日本経済新聞』(4/6)、『読売新聞』『東京新聞』(4/20)、『婦人公論』(5/22)『サンデー毎日』(6/8)、『本の雑誌』6月号、『装苑』7月号など、各紙誌で続々と紹介! 商品の説明をすべて表示する
銀座Hanako物語――バブルを駆けた雑誌の2000日の詳細
本のタイトル : 銀座Hanako物語――バブルを駆けた雑誌の2000日
作者 : 椎根和
ISBN-10 : 4314011149
発売日 : 2014/3/13
カテゴリ : 本
ファイル名 : 銀座hanako物語-バブルを駆けた雑誌の2000日.pdf
ファイルサイズ : 25.8 (現在のサーバー速度は24.03 Mbpsです
以下は 銀座Hanako物語――バブルを駆けた雑誌の2000日 の最も正直なレビューです。 この本を読んだり購入したりする場合は、これを検討してください。
ある晩、銀座の表通りを歩いていたら縁日の屋台のような灯りに照らされた一角に出くわした。平台に派手な表紙の本が並べられている。へえ、今どきの銀座にもゾッキ本だかカストリ雑誌だかを売る屋台が出るんだなあと近寄ってみたら、なんと売っているのはHanakoの新刊とバックナンバーだった。噂に聞くHanakoとはこれかと知ったのだが、このころは私はすでにHanakoの読者ターゲットからはみ出していたし、雑誌があおる流行に乗りたいと思う年齢ではなかった。銀座でこんな売り方がされたいきさつはこの本にも出てくる。筆者は1888年の創刊以来5年6か月Hanakoの編集長をつとめてきて、毎週発行の雑誌を276号まで手がけたという超人的なひとである。ちょうどバブル期の高揚した時代にどんな人々が集まってきて、どんな思いでこの雑誌を作ってきたのかがよく分かる。当時たしかにHanakoは時代を引っ張っていた。日本人が何でもありと思い込むことのできた時代、女性に光が当たった時代に、では何を選べばいいのか方向を示しつつ若い女性を先導して走った。後年銀座の表通りに世界的ブランドのビルが並ぶようになったのも、チーズケーキに代わるティラミスの爆発的流行も、アウトレット店舗の増加などなどにもHanakoが一役買っていたのだという。この雑誌の編集者、執筆者、内外の関係者の群像はこの本の魅力である。結構冷静に造りが計算された新しい形の雑誌を週刊で夢中になって発行し続けた人々がまぶしい。それはパソコンも携帯電話もタブレットもない時代のエネルギッシュな人間力だったのか、彼らの内にあった知恵の輝きだったのか。そんな時代を走ることができた人々がうらやましくもある。今では情報誌も変化せずにはいられないだろうと思う。人々の興味や関心が多種多様に拡散し、しかも欲しい情報は個人的に簡単に手に入れることができる時代だから、下手をすると誰にとっても中途半端な雑誌になりかねない。今もHanakoは雑誌世界の女王なのだろうか。どんな人々がどんな思いで世に出しているのだろうか。
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